ツヨシくんは小学3年生。今は病気で入院しています。
ツヨシくんの先生は今野先生。ツヨシくんは今野先生がちょっと苦手です。
ある日、今野先生が院内学級で「人間のからだ」という授業をしてくれました。
そして授業が終わって出て行こうとした先生にツヨシくんは聞きました。
「先生、ぼくの病気はいつなおるの」
先生は困った顔をして答えてくれませんでした。落ち込んでしまったツヨシくん。
次の日の朝、今野先生からの手紙が置いてありました。
それを読んだツヨシくんは、今野先生にニッと笑ってもいいような気分でした。
今野先生からの手紙
道がまっすぐで平らなら
いつむこうに行けるかすぐに分かるけど
道はあっちこっちへ曲がるし
でこぼこして その先が見えないように
道の向こうがどうなのか先生にも分からない
でもね ツヨシ君
青い空の下
白い雲がぽっかり浮かんだ向こうの小さな丘まで
この道は続いているよ
今 歩くのをやめたら
あの丘の向こうに続く道を見ることは出来ないよね
さあ あそこまでゆっくり歩いてゆこう
先生も一緒だよ